Digital Commerce

お客様体験の課題を可視化し、
次世代のお客様体験に近づけるには

2018.8.8

スマホの普及率が半数を超えた現在、お客様はリアルな世界とデジタル上の世界を跨いで情報収集しながらモノを買っています。しかし、その半数以上は途中で手間や使いづらさやを感じ、買うことを諦めてしまうという数値もあります。

このようなお客様の不快感を数値化することで、その課題を特定・解決し、より良いサービスを提供することができるようになります。本コラムでは、その数値化手法の特徴と活用方法についてご紹介します。

1. お客様はリアルとデジタルを自由気ままに行き来する

時代の変遷に伴い、お客様の購買行動パターンは爆発的に多様化しています。
平成29年度の消費者向けEC(電子商取引)の市場規模(※1)は16.5兆円、前年比9.1%増であり、その勢いはとどまるところを知りません。スマホの普及率も50%を超え、様々な購入・決済方法が増える中、その購買行動のパターンは800以上になるとも言われます。

2. クレームにならない離脱が起きている

しかし、Forresterの調査(※2)によると、ユーザの55%は使いづらさや手間が原因で途中で購買行動やサービスの利用を諦めてしまいます。しかも、世の中に便利なサービスが普及し始めているため、お客様は少しでも手間がかかると他のサービスに移ってしまうのです。

このようなお客様の離脱は、クレームにもならず、企業側は起きていることすら気づかない場合もあります。また、その使いづらさを放置すると、気が付かないうちにより優れたサービスにシェアを奪われかねません。

このような時代の変遷において、企業は「よりよい製品を最適な価格で提供する」だけでなく、「お客様の視点でよりよいサービスを提供する」ことが求められているのです。

3. 不快感を数値化し、変革をドライブする

よりよいサービスを提供するためには、お客様視点での課題特定が欠かせません。その手段の一つとして、「Customer Friction Factorサービス(※3、以下CFF)」があります。

これは、NTTデータの北米子会社、NTTDATA Servicesが開発したUX診断手法で、お客様の体験で起きるフリクション、“手間がかかる、使いづらい、わかりづらい”といった不快感を評価して、数値化するものです。

これにより、ユーザが感じる手間や不快感を可視化し、課題の特定、対処時の改善効果の試算ができるようになります。

Customer Friction Factor(CFF)のコンセプト

4. 数値でわかること

もちろん、これまでにも様々なユーザ調査手法があり、それぞれの良さもあります。しかし、リアルとデジタルを跨いだお客様の体験を統合的に数値化し、ベンチマークとの比較からインサイトを見出す仕組みはあまりありません。

CFFサービスの主な特徴は三つです。

  1. リアル/デジタルの チャネル横断 で評価できること
  2. ユーザが感じる不快感を 定量 的に数値化できること
  3. ベンチマークと 相対比較 できること

CFFの特徴

CFFでは既存サービスのペルソナ・評価シナリオを定義して評価を実施。課題を特定し、その対応策を検討・ご支援し、課題解決を実現します。

評価の流れ

5. 評価例

これまで、北米で様々な企業の評価を行い、改善を実施しています。例えば、世界的なソフトウェアプロバイダでは、受注生産プロセスの短縮やUI/UX改善、営業チームの環境改善をご支援しました。
また、業界別の指標値を調査しており、各業界で自社のサービスがどの位置にいるのかを把握することもできます。

参考:米国におけるCFF適用実績

6. CFF数値が良い企業は業績も良い

このサービスで北米の小売業を診断したところ、CFFのフリクションスコアが良い企業は、良くない企業に比べて、4倍の成長率を保持していました。この数値は、お客様の体験の良さが企業の成長率と相関があること、を示しています。

CFFスコアと企業の成長率

7. 課題の解決に向けて

NTTデータでは、UX評価を行い課題を可視化するだけでなく、その後続となるサービスデザインや既存システムの改善、新たなソリューションの導入、新技術の活用など、お客様の課題に合わせてトータルにご支援することが可能です。

デジタル化が進む中で、いいものを作れば売れる時代は終わりを迎えています。今こそ、お客様視点で体験を見直し、よりよいサービスを作ってゆきましょう。

プロフィール

株式会社NTTデータ
製造ITイノベーション事業本部
コンサルティング&マーケティング事業部 課長
角田 仁美

大阪府出身。2002年株式会社NTTデータ入社。製造業・小売業を中心とした会計・経営分析、サプライチェーンマネジメント、マーケティング業務のコンサルティング・システム開発に携わる。現在はCX/UXや新規サービス創出のコンサルティングサービスを担当する。

参考

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